外壁の隙間やひび割れに気づいて、雨漏りのリスクや劣化が気になるのではないでしょうか。
適切な補修方法を知りたい、そう思っているあなたのために、外壁の隙間の原因や危険度を分かりやすく解説し、適切な補修方法である打ち替えと増し打ちの違いについて詳しく説明します。
この記事を読めば、安心して適切な判断と行動ができるようになりますよ。

□外壁隙間の原因と危険度

外壁の隙間は、横方向、縦方向、サイディングの浮き・反りによるものなど、それぞれ危険度が異なります。

1:横方向の隙間

横方向にできる隙間は、基本的には危険はありません。
家は建ててから何年もかけて乾燥して収縮したり、人の出入りや生活、物の重みが加わったりすることによって少し動きます。
このとき外壁のサイディングも一緒に動いて、わずかに隙間ができてしまうことがあるのです。

しかし、サイディングは内側で少し重なるような構造になっているため、横の隙間から水が入って雨漏りするということは滅多にありません。
横方向の隙間はどのお家でも起こりうる症状で、雨漏りする危険も低いですので、心配する必要はないでしょう。

2:縦方向（目地）の隙間

注意が必要なのは、縦方向にある目地コーキングの隙間です。
サイディングは縦方向のつなぎ目には重なりがなく、隙間があるとそのまま内側に水が入ってしまうからです。
コーキングはゴムのような柔らかい素材ですが、日光の紫外線を浴びることで劣化して、硬くなって縮んできます。
築5～10年ほど経つと、多くのお家でひび割れや隙間の症状が出てきます。
コーキング補修をして水が入らないように対処する必要があります。

3:外壁の浮き・反りからくる隙間

縦・横関係なく、サイディングボード自体が少し浮いているせいでできた隙間だった場合は、非常に危険度が高いです。
サイディングの反り・浮きは、外壁の経年劣化症状の中でもかなり進んだ、深刻な状態だからです。
放っておくとどんどんサイディングの劣化が進行して、内部への水の浸入や大きな修繕工事に繋がる危険があります。

実はサイディングの反り・浮きは、防水効果を失った外壁が水を吸い込むことが原因で起こります。
水を吸って膨張→乾くと収縮、というサイクルを繰り返すことで、サイディングが反ったり浮いたりするのです。
サイディングの浮き・反りは、放置すると雨漏りだけでなく、構造躯体への影響も考えられるため、早急に専門業者に相談することをおすすめします。

□外壁隙間の補修方法！打ち替えか増し打ちか

外壁の隙間補修には「打ち替え」と「増し打ち」の2つの方法があり、それぞれメリット・デメリットと費用が異なります。

1: 増し打ち

増し打ちは、既存のコーキングの上に新しいコーキングを重ねて充填する補修方法です。
既存のコーキングの劣化が比較的軽い場合に採用されます。
既存のコーキングを撤去しないので、工期が短く費用を節約できるのがメリットです。

しかし、古いコーキングはそれなりに劣化が進んでいるので、新しいコーキングを上から重ねて充填しても早期のひび割れや破断につながる恐れがあります。
これは古いコーキングを残したことで、新しく充填するコーキングの厚みを十分に確保できないことも原因のひとつです。
したがって耐用年数も短くなってしまうので、外壁目地のコーキングの補修方法としてはあまりおすすめできません。

2:打ち替え

打ち替えは既存のコーキングを全て撤去し、新たにコーキング材を充填する補修方法です。
既存のコーキングを撤去するための費用と工期がかかりますが、施工後にはほぼ新築時の状態に戻すことができるので、耐用年数を確保してメンテナンス周期を伸ばすことができます。

□まとめ

外壁の隙間は、横方向、縦方向、サイディングの浮き・反りなど、それぞれ危険度が異なります。
特に縦方向の隙間は雨漏りのリスクが高く、サイディングの浮き・反りは深刻な劣化のサインです。
外壁の隙間補修には「打ち替え」と「増し打ち」の2つの方法があり、それぞれメリット・デメリットと費用が異なります。
増し打ちは費用を抑えられ、工期が短いものの、耐用年数が短く、打ち替えは費用と工期がかかるが、耐久性が高く、メンテナンス周期を延ばせるのでおすすめです。

外壁の隙間は、放置すると雨漏りや構造躯体への影響など、大きな問題に繋がる可能性があります。
早めに対処することで、安心してマイホームに住み続けることができます。
適切な補修方法を選択し、快適な住空間を保ちましょう。

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